多言語の安全ミニ講話

建設業の年末年始の安全対策|労働局の重点と外国人に伝える朝礼の一言

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ご利用の前に

毎週の講話は、朝礼などで使う短い話の既製品です。雇入れ時・作業内容変更時の教育や特別教育など、法令で義務付けられた安全衛生教育の代わりにはなりません。

訳は当方で作成した既製品で、専門の翻訳者の監修を受けたものではありません。大事な指示は、本人が理解できたかを現場で確かめてください。

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年末から年始にかけての建設現場は、工事が慌ただしくなり、ふだんの作業内容や生活リズムも変わります。そのため、労働災害が多くなることが心配されている時期です。労働局がこの時期に強調期間を設けたり、建設現場への一斉監督や集中指導を行ったりした例があります。その中では、無理のない工程づくりに加えて、墜落・転落、脚立・はしご、積雪・凍結による転倒、交通労働災害への対策が重点として挙げられています。

  1. 年末年始の建設現場で事故が心配される理由
  2. 労働局の年末年始の取組(過去の例)
  3. 事業者に求められている重点(東京労働局の例から)
  4. 場面ごとの危険と朝礼で伝える一言
  5. 年末年始の安全活動の進め方
  6. 外国人が働く現場で伝えるときの注意
  7. よくある質問
  8. 出典

年末年始の建設現場で事故が心配される理由

和歌山労働局の発表(令和2年)は、年末から年始にかけて労働災害が多くなることが心配される理由として、次の点を挙げています。

  • 年度末に向けての建設工事がたくさん発注され、工事全体が慌ただしくなること
  • 建設工事での、ふだんの作業内容や生活リズムが変わる時期であること

この年は、新型コロナウイルス感染症の影響で工期が苦しくなることも理由に挙げられていました。

東京労働局の令和7年度の資料によると、管内の建設業の死亡者数は令和7年10月末日時点で12人でした。前年同期を上回り、全産業の死亡者数29人の約4割を占めていたため、建設現場への合同安全衛生パトロールや集中指導を行うとしています。状況は地域や年によって違いますが、年末年始は建設業に特に目が向けられる時期といえます。

労働局の年末年始の取組(過去の例)

年末年始の取組は全国で同じではなく、名前や期間は労働局ごとに違います。参考として、公表されている過去の例を挙げます。

  • 東京労働局は令和7年度、令和7年12月1日から令和8年1月31日までを「年末・年始 Safe Work 推進強調期間」としました。建設業については、労働基準監督署が建設現場を集中的に指導するとしています。
  • 和歌山労働局は令和2年、「年末年始無災害運動 わかやま」の一環として、12月1日から12月28日までの間に、県内の5つの労働基準監督署で建設現場への一斉監督を行うと発表しました。

東京労働局の実施要綱には、労働災害防止団体が行う年末・年始の取組や無災害運動に加えて、行政と事業者がそれぞれ行う事項がまとめられています。次の年末年始の期間や内容は、それぞれの地域の労働局・労働基準監督署の発表で確かめてください。

事業者に求められている重点(東京労働局の例から)

東京労働局の令和7年度の実施要綱は、関係団体と事業者が行う重点実施事項として、次のような項目を挙げています(一部を抜き出しています)。

  • 年末・年始の繁忙期をとらえた計画的、かつ、安全衛生に配慮した事業の運営
  • 各関係団体幹部、各事業場経営トップによるパトロールの実施
  • 墜落・転落災害、行動災害防止を始めとする安全衛生意識の向上等を目指した安全衛生教育の徹底(災害事例の共有や体験型安全衛生教育の実施等)
  • 積雪・凍結等冬期における転倒防止、交通労働災害防止対策の徹底
  • 大掃除や棚卸し等の作業における脚立・はしごからの墜落、転落防止対策の徹底
  • 建設業については関係請負人等に対しても上記取組の徹底

同じ資料には、年末・年始に起きた災害の例も載っています。建設業では、通路で脚立を使って天井材を取り付けていた人が、バランスを崩して転落した例があります。脚立やはしごは身近な道具ですが、慌ただしい時期こそ使い方を見直す価値があります。

場面ごとの危険と朝礼で伝える一言

年末年始には、この時期ならではの場面があります。場面ごとに気をつけたい危険と、朝礼で使えるやさしい日本語の言い方の例を表にしました。

場面気をつけたい危険の例朝礼で伝える一言(やさしい日本語の例)
年末の追い込み(工期が近い)急いで手順を飛ばす、確認を省く「いそがないで ください。てじゅんを まもって ください。」
大掃除・片付け脚立・はしごからの墜落、転落「きゃたつの うえで、むりに てを のばさないで ください。」
雪や凍結がある朝通路や作業場所での転倒「こおった ところは すべります。ゆっくり あるいて ください。」
現場への行き帰り交通労働災害「こおった みちでは、スピードを おとして ください。」
休み明けの作業再開生活リズムの変化、手順の思い違い「きょうの しごとと あぶない ところを、もう いちど たしかめましょう。」

表の一言は例です。現場の作業に合わせて言葉を選び、相手が分かったかどうかを確かめながら使ってください。

年末年始の安全活動の進め方

上の重点をもとに、年末年始の安全活動を進める流れの例を示します。現場の規模や工程に合わせて変えてください。

  1. 地域の労働局・労働基準監督署の年末年始の取組(期間や重点)を確かめる。
  2. 年末までの工程を見直し、追い込みで無理な作業にならないよう計画する。
  3. 大掃除・片付け、雪や凍結、行き帰りの運転など、この時期だけの作業や危険を書き出す。
  4. その現場や自社で過去に起きた災害を振り返り、朝礼やKY活動で災害事例として共有する。
  5. 経営トップや現場の責任者がパトロールを行い、脚立・はしごや通路の状態を見る。
  6. 関係請負人にも同じ取組を伝え、現場全体で足並みをそろえる。
  7. 休み明けの初日は、作業内容と危険をあらためて確かめてから作業を始める。

こうした取組で事故を必ず防げるわけではありません。それでも、慌ただしい時期に立ち止まって確認する機会を増やす助けになります。

外国人が働く現場で伝えるときの注意

通達「外国人労働者に対する安全衛生教育の推進等について」には、外国人労働者への安全衛生教育は、母国語等や視聴覚教材を使うなど、内容を確実に理解できる方法で行うことが書かれています。また、日本語の理解度を把握したうえで、視聴覚教材等を活用し、合図、標識、掲示及び表示等についても教育することが示されています。

年末年始は、いつもと違う作業や場所が増える時期です。「凍結」「棚卸し」のような言葉は伝わりにくいことがあります。短い文に言い換え、絵や実物を見せながら話すと伝わりやすくなります。日本語をどのくらい理解しているかは人によって違うので、出身でひとくくりにせず、一人ひとりに確かめてください。

厚生労働省の「外国人労働者の安全衛生管理」のページでは、11言語に対応した「マンガでわかる働く人の安全と健康」などの教材が紹介されています。年末年始の話題とあわせて使うこともできます。

なお、朝礼での短い話や掲示は、法令で義務付けられた安全衛生教育の代わりにはなりません。必要な教育や手続きは、労働基準監督署などの窓口で確かめてください。

よくある質問

年末年始の建設現場で事故が心配されるのはなぜですか。

和歌山労働局の発表では、年度末に向けた工事がたくさん発注されて工事全体が慌ただしくなること、ふだんの作業内容や生活リズムが変わる時期であることが理由に挙げられています。

年末年始に労働局はどんな取組をしていますか。

東京労働局は令和7年度、令和7年12月1日から令和8年1月31日までを「年末・年始 Safe Work 推進強調期間」とし、建設現場を集中的に指導するとしました。期間や内容は労働局ごとに違うため、地域の労働局の発表で確かめてください。

年末年始に特に気をつけたい危険は何ですか。

東京労働局の実施要綱では、墜落・転落災害、積雪・凍結等による転倒、交通労働災害、大掃除や棚卸し等での脚立・はしごからの墜落・転落への対策が挙げられています。

外国人が働く現場では、どのように伝えればよいですか。

通達では、母国語等や視聴覚教材を使うなど、内容を確実に理解できる方法で安全衛生教育を行うこととされています。短い文に言い換え、絵や実物を見せながら、一人ひとりが分かったかどうかを確かめると伝わりやすくなります。

朝礼の安全の話で、法令で決められた教育の代わりになりますか。

なりません。朝礼での短い話や掲示は、法令で義務付けられた安全衛生教育の代わりにはならないため、必要な教育は労働基準監督署などの窓口で確かめてください。

出典

出典の確認日:2026-10-25

この記事は、公開日時点の公的資料をもとにした一般的な情報です。法令で義務付けられた安全衛生教育の代わりになるものではありません。事業場ごとの判断は、労働基準監督署などにご確認ください。

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